2024.6.23 増水チェック
6.22に降った前線通過時のまとまった雨。
関東某所でのロケから帰宅し水量を確認すると高梁川はかなりの水量。
国土交通省による発表によると、一時は消防団待機の水量となったエリアもあったようです。
6.23の朝時点で観測所「方谷」では180cm付近。
水位は下がり始めていたものの増水の痕跡を確認するためにツアー場所へ。
※洞窟の入り口での確認であり単独では入洞していません。
拍子抜けするほど増水しておらず、増水の痕跡も無し。
前線通過前よりは増えていましたが危険を感じる水量ではありませんでした。
ここは警報解除直後だと洞口底部の全面が水流となる場所ですが今後もモニタリングを続けていきます。
目安としている「危険を感じる水量」はこの洞窟の場合、洞窟内の渡渉時が膝の水深である事です。
そしてその水位が今後下がる方向の予報なのか不確定なのか、急激な増水なのか徐々に増えたのか、などを考慮するのが現場での判断材料です。
洞窟のある地域に警報が発令された場合は無条件で中止となりますが、そうでない場合はガイド判断となります。
洞窟の場合難しいのは、その洞窟によって増水の仕方が違いますし危険度の高い低いは洞窟によって違うという所です。
洞窟内に水が入っていくのか、水が出ていくのか、雨水の流入が多いのか少ないのか、もちろん雨が関係ない洞窟もありますし、雨のあと何日も経って増水する鍾乳洞もあるようです。
当店が参考にしている数値は高梁川水系の主要ダムである河本ダムの流入量と放水量、高梁川の「方谷」の水位、気象庁のアメダス観測データです。
ツアーで使用するエリアから離れていますが、これ以上の正確な情報が手に入る場所が他に無いため参考数値を河本ダムと高梁川のデータとしています。
近くを流れる小坂部川。
常時閲覧可能なデータがオンラインで存在しないので目視で確認。
通常の倍近く水量があります。
そして川岸の草がなぎ倒されている所より低い水位であるところを見ると、増水の最高水位が分かり水位は下降傾向にあるという事が分かります。
この川の水位と洞窟内の水位、という関係性を予想できるところまで感覚を養っていきたいと思います。
気象庁の数字も大事ですがガイド自身の経験値を高めて判断力を養っていく事も同じく大事だと思っています。