2024 日本ケイビング連盟 講習会
2024年6月10日~13日 三重県大紀町にて日本ケイビング連盟の2024年講習会に参加してきました。
今回の講習会はコロナ禍で開催できなかった期間を経ての開催。
全国からケイビングガイドが久々に集結するという嬉しい機会でもありました。
以下活動報告となります。
今回は2日間にわたる内容を2チームに分かれて実施。
・洞窟内のレスキュー訓練 搬送方法の実践
・新ツアー開拓のための新洞探査の実践
まずはレスキュー訓練から。
今回使用する洞窟は、内部に水深50~10cm程度の水流があり、搬送にはロープを使用し安全確保が必要な個所もあり、ほふく前進もあるというルートを選定されていました。
これはケイビング用ザックを使用した一人で背負って搬送する方法。
両手を空けて背負える搬送方法は他にもありますが、洞窟探検用の道具を流用できるかの検証と現地での実施に意味があります。
1対1での実施ではなく要救助者の両側にサポート人員を配置して救助者3人を想定した搬送方法の一つです。
そして横穴搬送訓練
こちらも搬送にケイビングザックを使用しています。
3つのザックを連結し使用感を現地で確かめます。
山と違い洞内の地面は凹凸が激しく引っ掛かりが多いですがケイビングザックの生地と装飾品の無さが相性良し。
水流のある狭洞部の引きずり搬送にも対応し、生地の厚さによる要救助者の快適性の良さも驚きの結果となりました。
そして今回は完全な横穴を超える高低差のある洞窟内でロープを使用し、危険個所をクリアするというお題も。
手持ちの機材を使用し安全性を考慮した搬送方法をメンバーで相談し方法を考えていきます。
詳細は割愛しますが、実際の現場を想定した十分とは言えない機材を使用し気合と筋力のバックアップとしてのロープだったり、ロープありきのセクションがあったり応用力を試される訓練。
洞窟探検の経験豊富な講師とのやり取りで一つの正解の方法を実施。
実際のツアーでこのレベルのルートを使用する事は全国的にもあまりないのですが、一つ上のランクに対応できるという事は何においても余裕を作り出す大切な要素だと思います。
続いて二日目。
この日のお題は新しい洞窟を発見し洞窟内の概念図を作成するというもの。
各ショップのツアーラインナップを充実化できるよう新洞探査の方法を実践します。
地形図と地質分布図を使用し、まずは洞窟の入り口の場所を探します。
登山道の無い山の中を1時間以上捜し歩きました。
無事発見し入洞、グループ長で愛知のツアーショップasobibito代表の松ちゃんがロープをセットする「リギング」を行います。
その後全員入洞し洞窟内の地図に近い概念図を作成、これは岐阜でツアーを行う吉田勝次率いる地球探検社のコーちゃんが担当。
あらゆる手段を使いまだ見ぬ洞窟を発見し、商業化して地域活性を試みる活動を実施している元気商会の縣さん。
今回の講習内容を考案いただき充実の2日間となりました。
今後のツアーの安全性向上に繋がるレスキュー訓練、今後のツアーの展望を広げる新洞調査訓練。
足元とこれからを見据えた内容と全国の仲間が情報交換できる貴重な講習会となりました。
来年の実施は当店が拠点を構える岡山県での開催を熱望。
それまで個人的にも上を目指して活動していきます。
〈 日本ケイビング連盟 加盟事業者 〉※ツアー拠点の東から順に
岐阜県 地球探検社
愛知県 asobibito
奈良県 ヨイヨイかわかみ
三重県 ヤマノリズム
岡山県 POLEPOLE 当店
鹿児島県 沖永良部島ケイビングツアー「NEXT」(旧沖永良部ケイビングガイド連盟)
沖縄県 BIG BEACH 石垣島
沖縄県 POWDER REEF 西表島