FRPカヤックの修理

FRPカヤックの修理

ラダーの軸を受けているスターンエンドの穴。(左の穴はラダーの抜け止めネジ穴)
軸穴がすり減ってしまったものを前回修理依頼を受け修理完了しました。
しかし再び同じ現象・・・
どうやら僕の知識不足でこの穴に金属のパイプが入り、その穴にラダーのシャフトが入っていた模様。

前回までの認識はこうでした。
FRPの穴がすり減ってはしまうけど、ラダーに外部から無理な力が掛かった時に船体が大きく破損しないように敢えてFRPのままの穴にしているんだろうなと。
そして今回の修理前に仲間の同メーカーの新艇を観察したところ・・・

金属のパイプが挿入されていました。笑
そのパイプが落下しFRPが削れていました。
パイプ落ちるなよ・・・笑

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FRPカヤックの修理

という事で前の写真の穴はすり鉢状に削りFRPとの接地面積を増やしてから6枚くらい積層し硬化させ、ドリルで穴開け。

挿入する金属パイプはホームセンターで「スペーサー」という名前の商品で120円でした。
安い・・・

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FRPカヤックの修理

硬化させてる途中にラダーの抜け止めプレート作成。
これは素材が大事で、紫外線や野外環境に強く、割れず、削れにくい素材。
要は粘り強い素材。

これがまたネットで見つからない。
多分高値の素材ではないんだろうが、今回はポリカーボネート6mmの材にした。
ルアーのリップなどにも使用される折れにくい素材。
塩ビとかが良いんだろうが・・・
何かいい素材があれば教えて欲しい、手軽に買えて流用できる商品など。

純正で付いてた円形プレートは他の用途で製造されたものを流用していると思われるが、すでに再利用できないくらい削れてしまっていたので作成。
別にどうってことない、のこぎりで切るだけ。

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FRPカヤックの修理

フェザークラフト社が製造中止になり今のものに変更されたラダー。
こっちの方が故障が少ないとの声を聞いた。
FRP屋が作るならコストが低くていいんだろうなと思ったが作るの面倒だろうな~
一気に数十個作るのだろうか、個人的に製作現場を見てみたい気持ちになる。
板チョコみたいな形の型抜きFRPを切って削って成形するのだろうか・・・

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FRPカヤックの修理

このネジにプレートが当たり、抜け止めとなる。
ラダーを可動させてもネジの頭がプレートを抑えてくれるという寸法である。

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FRPカヤックの修理

わずかに見えてるステンパイプ。
ちょっと短いが必要にして十分な長さかなと。
抜け止めはパイプの下部、水面側のFRP肌に接着剤を塗布。
方法はそれしか無いだろう。

もう落ちるなよ・・・

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FRPカヤックの修理

ついでにすり減ったキール部分をトップコートで塗っておく。
まだあんまり削れていないからFRPは貼らないでいいだろう。
厚めに塗っておく。

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FRPカヤックの修理

見た目もいいですな。
愛好家の方からは、なんでこんな所が壊れたり削れたりするんだと疑問がわいて来るかもしれないが、まぁ、ツアーではある程度は仕方ないのかもしれないですね。

形あるものはいつか壊れるんです。笑

屋根のあるスペースがあれば年中修理可能なんですが、当店にはそんな生意気なスペースは無いため冬は修理困難。
自分の船も早く治さないと・・・

春よ来い。

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